シーリング材とは外装部材の接合部分に設けられた目地に充填されているペースト状の建材のことを指します。
シーリングは建材の伸縮や挙動に対して緩衝剤の役割を担っています。
また雨水などの水分を壁内に侵入しないようにする役割もあります。 　

こんな傷みがあったら工事の目安

剥離

外壁とシーリング材との間に隙間ができる状態

破断

シーリング材の真ん中辺りが切れる状態

厚み不足

シーリング材の後ろにあるバックアップ材やハットジョイナー（青い）が見える状態

硬化

経年により弾力性能が失われた状態

欠落

シーリング材が取れた状態

シーリング工事には2種類の工事方法があります。
その2種類とは【増し打ち】と【打ち換え】です。

増し打ちとは
既存のシーリングの上にシール材を充填し厚みを増す工事。

打ち換えとは
既存のシーリングを撤去し新たにシール材を充填する工事。

では、【増し打ち】が手抜き工事か？と言われれば必ずしもそうではありません。
例えば、サッシ周り。
サッシ周りを増し打ち仕様で推奨する場合は、このような状況です。

• ■サッシの形状によって既存のシールが撤去出来ない時
• ■構造上、カッターを入れない方がよい時

まずはサッシの形状について

サッシの種類によっては、ツバが出ているタイプのものがあります。
このサッシの場合、カッターの刃が入らず、既存シーリングの完全撤去が出来ません。
無理に撤去しようとすると、サッシを傷つけてしまう可能性があります。
※それでも【打ち換え】を希望される場合は、可能な限りの撤去での施工を承っております。

次に構造についてです。

通気工法で建てられているおお家であれば、防水紙を切ってしまう心配は少ないです。
古い直貼り工法ですと防水紙を切ってしまう可能性が高まります。

窯業系サイディングボードを塗装する際に、
シーリング工事を先にするか？
もしくは後にするか？
という問題があります。

先打ちとは
シーリング工事を先にしてから外壁塗装をする

後打ちとは
外壁塗装をしてからシーリング工事をする

一般的には圧倒的に【先打ち】での施工が多いです。
ですがデメリットもあります。
施工の際はよく検討して工法をお選びください。